世界遺産

1⃣世界遺産を知る

世界遺産とは1972年のユネスコ総会で、採択された
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に
基づいて世界遺産リスト(世界遺産一覧表)に登録された文化財、景観
自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つ物件のことで
移動が不可能な不動産が対象となっている。慣例的な用法として、その中の
文化遺産を世界文化遺産、自然遺産を世界自然遺産と呼ぶことがある。

2019年の第43回世界遺産委員会終了時点での条約締約国は193か国
世界遺産の登録数は1,121件(167か国)となっている。

《世界遺産の種類》

・文化遺産
記念工作物、建造物群、遺跡のうち、歴史上、芸術上あるいは学術上顕著な
普遍的価値を持つものを対象としている。「世界文化遺産」と呼ばれる。
1992年に文化的景観の概念が追加され、以降、産業遺産、文化の道など多様なカテゴリーが加わった。

・自然遺産
無生物又は生物の生成物又は生成物群から成る特徴のある
自然の地域であって、鑑賞上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。
地質学的又は地形学的形成物及び脅威にさらされている動物又は植物の種の
生息地又は自生地として区域が明確に定められている地域であって
学術上又は保存上顕著な普遍的価値を有するもの。
自然の風景地及び区域が明確に定められている自然の地域であって
学術上、保存上又は景観上顕著な普遍的価値を有するもの。「世界自然遺産」と呼ばれる

・複合遺産
文化と自然の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えるものを対象としている。

・危機遺産
内容上の分類ではないが、後世に残すことが難しくなっているか
その強い懸念が存在する登録物件は、危機にさらされている世界遺産リストに
加えられ、別途保存や修復のための配慮がなされることになっている。
世界遺産リストへの推薦が各国政府しか行えないのに対し
危機遺産リストへの登録の場合は、きちんとした根拠が示されれば
個人や団体からの申請であっても受理、検討されることがある。

・国境を越える資産
世界遺産の中には、複数国にまたがる「国境を越える資産」も存在する
その推薦書は保有国が共同で作成し、登録後の管理には共同で
専用の機関を設置することが望ましいとされる。

・負の世界遺産
戦争、奴隷貿易、人種差別、文化浄化など、人類の歴史において
繰り返してはならない出来事をとどめた遺跡など。
これらは別名「負の世界遺産」(負の遺産)と呼ばれている。
ただし、世界遺産センターやICOMOSによって公式に認められた分類ではない。
そのため、何を負の遺産と見なすのかは論者によって異なる。

《登録基準》

1.人類の創造的才能を表現する傑作

2.ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画
景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの

3.現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠

4.人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例

5.ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし
海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が
危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例

6.顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または
芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの

7.ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの

8.地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。
これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程
重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる

9.陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において
進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの

10.生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。
これには科学上または保全上の観点から
すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる

以上の基準の少なくとも1つ以上を満たしていると世界遺産委員会で
認定されれば、世界遺産リストに登録される。多くの世界遺産では複数の基準が適用されている。

2⃣世界遺産を見る

ガラパゴス諸島のウミイグアナ

=最初の登録遺産=

・ガラパゴス諸島/エクアドル
19の主な島と小さな島群や岩礁で構成されている諸島で独自の環境下で暮らす
野生生物が多く生活していることでも知られ、そんな固有種の多い特殊な生態系と、豊かな自然から
自然遺産として世界遺産に登録されました。

・キト市街/エクアドル
歴史的な建築物の保存状態がよく、当時南米大陸のキリスト教布教の拠点でも
あったことから、当時の趣を感じることのできる教会や修道院などが多く残っています。

・イエローストーン/アメリカ
世界で最も古い国立公園と言われている場所で、手つかずの大自然や
生態系はとても貴重だと世界遺産に選ばれました。ワイオミング、モンタナ
アイダホと3つの州にまたがる巨大な公園で、生い茂る青々とした森林や標高の高い川
驚異的な渓谷など大自然の景色を堪能することができます。

・メサ.ヴェルデ国立公園 /アメリカ
ネイティブアメリカンのプエブロ人の先祖古代プエブロ人アナサジ族が残した
断崖をくりぬいて作られた見事な集落群のある国立公園です。
約5000もの遺跡と約600ある岩窟住居を間近で見学することができます。

・ナハニ国立公園/カナダ
古代から続く動植物の自然でありのままの姿を眺めることができるとして
貴重価値も高く、いまだ未開の地も多くあると言われる
ノースウエスト準州の中にあって“野生動物の最期の楽園”や“カナダの秘境”とも呼ばれてい国立公園です。

・ランス.オ.メドー国定史跡/カナダ
カナダの東部のニューファンドランド島最北部に位置する考古遺跡で
唯一ヴァイキングの入植地として確認されているスポットでもあります。
歴史的価値ももちろんですが、のどかで広々とした景色も魅力的な遺産です。

・クラクフ歴史地区/ポーランド
チェコとの国境に近い南部ポーランドの都市クラクフにある旧市街で
歴史的な名所が多くあります。中世に栄えたこの地区の建物は当時の面影を残すものが多く
芸術や装飾美に深く触れることができます。

・ヴィエリチカ岩塩坑/ポーランド
ポーランドマウォポルスカ県にある岩塩の採掘抗で、こちらの採掘抗は
1978年に世界遺産に登録された後も、1996年に中止になるまで商業採掘場として稼働していた場所です。
また、こちらは世界最古の岩塩坑の一つで、採掘が中止となった今は
観光地として人気のスポットになっています。

・ラリベラの岩窟教会群/エチオピア
世界の建築史から見ても非常に重要な建造物群で
正確な歴史は未だにわかっておらず、謎の多い遺跡の1つとしても
注目度の高い遺跡です。全部で12の教会からなる、この教会群は現在も
信仰の場として使われていて、祝日などには多くのエチオピア国民が集う場所でもあります。

・シミエン国立公園/エチオピア
エチオピア北部ゴンタール州にあるこの公園は、標高4000mを越える
山々が並ぶ高地にあり、独特の自然と生態系が広がっています。
世界でも珍しいゲラダヒヒをはじめとしたユニークな動植物が生活しています。
多くの固有種や標高の高い地域独特の植物など、大変貴重な遺産地帯です。

・アーヘン大聖堂/ドイツ
「皇帝の大聖堂」とも呼ばれる北ヨーロッパでは最古の大聖堂で786年に
カール大帝が建設を開始して以来、1000年以上をかけて現在の様式が成立。
欧州では、有数の温泉地としても知られているアーヘンは約2000年もの歴史が詰まった都市です。

・ゴレ島/セネガル
この島は自然遺産ではなく文化遺産として登録されています。
当時の悲惨な歴史を繰り返さないように、今もなお重要な世界遺産として当時の面影を残しています。
青い海と白い砂浜に囲まれたこの島はアフリカ大陸の人気観光地の1つでもあるスポットです。

                           引用元:RETRIP
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3⃣世界遺産に行く

たくさんある世界遺産を少しだけご紹介します。

=日本のおススメ世界遺産=

厳島神社
1.嚴島神社/広島県
 朱く塗られた大鳥居が海にそびえる姿は圧巻で干渉時には
 歩いて近くで見ることも出来ます。嚴島神社を中心として
 海や弥山原始林など宮島の14%ほどが世界遺産に登録されています。

2.原爆ドーム/広島県
 元はチェコの建築家によって建てられたヨーロッパ風の建物で
 原爆により変わり果てた姿が、核兵器の惨禍を伝える建築物として
 世界文化遺産に登録されました。核兵器の廃絶と恒久平和の大切さを
 世界へと発信するシンボルになっています。

3.古都京都の文化財/京都府
 かつての日本の首都として、さまざまな歴史の舞台となった京都。
 街のあちこちに文化財が立ち並ぶ古都には、国内外から多くの人が訪れます。
 京都にある数多くの文化財の中から、16社寺と1城が世界遺産に登録されています。

4.姫路城/兵庫県
 1333年に砦が築かれて以来、歴代の城主が拡張を重ねいま見られる全容は
 1617年に整いました。当時の建築技術を極めた傑作と言われていて
 その美的完成度や保存状態の良さが認められ、法隆寺とともに日本初の世界文化遺産に指定されました。

5.法隆寺地域の仏教建造物/奈良県
 18万ヘクタールもの広大な敷地内には多数の文化財が現存していて
 法隆寺の建造物47棟と法起寺の三重塔を加えた48棟が世界遺産に
 指定されています。中でも、法隆寺の西院伽藍は世界最古の木造建築として広く知られています。

6.白川郷・五箇山の合掌造り集落/岐阜県・富山県
 豪雪地帯に合わせた建築様式で、急勾配の屋根は雪が降っても自然に下に落ちるように工夫されています。
 茅葺屋根は30年~40年に1度葺き替えられます。

7.日光の社寺/栃木県
 徳川幕府の聖地である東照宮と、1200年の法灯を伝えてきた
 輪王寺の二社一寺が世界遺産として登録されています。
 美しく豪華な9棟の国宝と94棟の重要文化財があり、その周辺の山林には
 樹齢360年を越える杉などを見ることができます。

8.古都奈良の文化財/奈良県
 東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城宮跡
 春日山原始林の8資産からなる世界遺産。
 宮殿の遺跡と都に計画的に建設された木造建築群
 自然の山や森が一体となった文化的景観が守られていることが特徴です。

9.知床/北海道
 世界遺産に指定されているのは、知床半島とその沿岸海域。
 海から陸へとつながる生態系がわかりやすく見られること
 希少な動植物の生息地となっていること、それらの自然を保全する
 管理体制が整っていることが評価されました。

10.富士山/山梨県・静岡県
 昔から、山岳信仰のシンボルとして崇められてきた富士山。
 成層火山としての美しさはもちろんのこと、日本人と密接な関係を持つ
 信仰の対象であること、文学や芸術の源泉として多くの文化発展にも
 影響を与えたことが評価されました。

                        引用元:楽天トラベルガイド

=死ぬまでに絶対行きたい世界遺産ランキング=

エジプトのスフィンクス像
1.メンフィスとその墓地遺跡/エジプト
 エジプトのピラミッドとしてよく知られる、エジプト古代王国時代の首都
 メンフィスにあるピラミッド群は1979年に世界遺産登録された。
 クフ王のピラミッドをはじめ3つのピラミッドを見ることができ
 その前方には人間の頭とライオンの体を持ったスフィンクス像が
 ピラミッドを守るように鎮座する。

2.マチュ・ピチュの歴史保護区/ぺルー
 アンデス山麓に属するペルーのウルバンバ谷の標高2000メートル以上に
 位置する、15世紀のインカ帝国の遺跡であるマチュピチュ。
 山の斜面には段々畑が広がり、市街区は神殿や宮殿、居住区などに分かれ
 周囲は城壁で固められている。今もなお多くの謎が残る遺跡として知られ
 山裾からは見えないことから空中都市とも呼ばれている。
 1983年に世界遺産登録。

3.ギョレメ国立公園およびカッパドキアの岩石遺跡群/トルコ
 フェアリー・チムニー(妖精の煙突)と呼ばれる風化や浸食を繰り返して
 形成された不思議な形状をした奇岩遺跡と、古代ローマ時代に建設された
 地下都市がある。1985年に世界遺産登録。

4.コルディリェーラの棚田群/フィリピン
 首都マニラから車で10時間弱、フィリピンのコルディリェーラにある棚田は
 天国へ昇る階段とも称される美しい光景が広がる秘境。1995年に世界遺産登録。

5.ペトラ/ヨルダン
 紀元前2世紀ごろに遊牧民ナバタイ人が築いた、世界で最も有名な考古遺跡。
 岩をくりぬいて造った「王の宝物殿」と呼ばれる建造物があり
 映画『インディ・ジョーンズ』の舞台になったことも。
 新・世界七不思議にも選出されている。1985年に世界遺産登録。

6.イエローストーン国立公園/アメリカ
 米国中西部のロッキー山脈中にある「イエローストーン国立公園」は
 間欠泉・温泉・湖・大滝・大峡谷など豊かな自然に恵まれた世界最初の国立公園。1978年に世界遺産登録。

7.アンコール/カンボジア
 数百年もの間、密林に守られてひっそりと佇んでいたクメール王国の
 アンコール王朝が残した「アンコール遺跡群」は有名なアンコール・ワットに
 代表される600にものぼる遺跡が点在する。世界遺産に登録されると同時に
「危機にさらされている世界遺産リスト」にも登録され世界から数多くの
 救済チームが修復作業に参加する。1992年に世界遺産に登録。

8.ロス・グラシアレス国立公園/アルゼンチン
 アルゼンチンで2番目の大きさの国立公園は、標高が高く気温が低いため
 巨大な氷河群が観察できる。南極大陸、グリーンランドに次ぐ世界で3番目の
 面積を持つ氷河地帯であり、ビルほどの高さに成長した氷の塊は
 気温が上がる夏には轟音とともに一気に溶けて湖に崩落するさまを
 見ることができる。1981年にユネスコ世界遺産に登録された。

9.タージ・マハル/インド
 ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、若くして亡くなった最愛の王妃
 ムムターズ・マハルのために建てた大理石造りの巨大な白亜の宮殿。1983年に世界遺産登録。
 
10.ビクトリアの滝/ザンビア、ジンバブエ
 1989年に世界遺産登録された、ザンビアとジンバブエの国境に位置する
 世界三大瀑布のひとつ。落差100メートルを超える巨大な滝は、南米のイグアス、北米のナイアガラと並んで
 世界三大瀑布(ばくふ)と称される。近くで見ると恐ろしいほどの迫力だが
 運が良ければ滝にかかる美しい虹が見られる。周囲は自然豊かな野生動物の楽園。

                              引用元:msn
 

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